発想力・企画力アップのための「創造学夜塾」~学生の主体性を引き出す方法の模索(3)

この夜塾は、大学で通常授業とは別に、18時30分から2時間、4夜連続で実施した学生のためのワークショップである。1年、2年の希望者を募集し、定員12人とした。私は以前から、学生の発想力に不足を感じることが多かった。「学生の新鮮なアイディア募集」といったイベントが行われても、ほとんど「新鮮」なものは出てこない。常識にとらわれていて、独自の発想を持ち合わせていないという印象を強く持った。そこで、新しい発想を生むための訓練のようなワークショップを思い立った。以下に、その中から「多面的発想」の2つのプログラムを紹介するものである。 WSの冒頭でまず、全員に異なる帽子やウィッグを配布した。そして、その名 […]

「プレゼンテーションでのエピソード集」~~学生の主体性を引き出す方法の模索(2)

授業の中で、自分の体験を基にした「いい話」を話す機会を作った。いくつかは話せるが、いい体験があまりなく、話に乏しい人が多かった。最低でも15件、2週間以内に作っておくこととし、リストアップさせた。その中から適時、時間がある時に指名して話させた。 実は私も学生時代に面白い話はできなかった。だが友人には独特の話術で魅了する人もいた。その差は歴然。どうしたらそうなれるかを考えてきた。つまりは、体験に積極的に関わること、自発的にアクションすることであり、主体性に大いに関係するのである。そして、その体験を筋道立てて、ストーリー構成ができるかである。それで初めて、人を引き付ける話術が可能になる。そのための […]

「プレゼンテーション授業で学生を変える」~学生の主体性を引き出す方法の模索(1)

今回からまたまた新シリーズを始める。私が大学でどんな授業を展開し、どんな課外活動をしてきたか。学生が成長するのは、自ら率先して学習しようとする主体性が必要である。その主体性をいかに引き出せるかが鍵だと思う。さて、それはできたのか、自分なりに検証したい。何かの参考になれば、幸いである。 山梨県立大学での教養科目で「プレゼンテーション」を12年間教えていた。これは開学と同時に私が開講した授業で、1年生から受講できる。一般的に高校までの教育では、自分の意見を人前できちんと伝えることを教えない。学生は、一様に「人前で話すのは苦手だ」という。その苦手意識を払拭し、人前で楽しく的確に話せるように、授業を展 […]