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なぜLIFE ARTISTを名乗ったのか?

今まで私は、同時期に多くの異なる名刺を持っていました。それらは、基本的には所属する団体名のものです。日本は、名刺だけで信用してしまう社会です。ソニーPCLの社員だった頃、「映像新聞記者」の名刺を持っていたので、気兼ねなく松下電器の取材に行けました。確かに便利ですが、所属で人を見るという感覚が嫌いでした。そのためある時期から「Advanced Media Producer」という肩書にしました。当時、残間里江子氏が「メディアプロデューサー」と名乗っていたので、その先を行くことにしたのです。しかし昨年頃から、メディア関係ではない、新しい概念の肩書を考えてきました。

96年、「現代美術センターCCA北九州」開設に伴うプレイベントに協力して、4人のアーチストと出会いました。マリナ・アブラモヴィッチ、ダニエル・ビュレン、ハミッシュ・フルトン、ローレンス・ウィナーです。全く作風が異なる彼らと接していて、共通したことに気づきました。彼らは常に世界と自分を見つめ、どう生きるかを考えていたことです。私には大きな発見でした。作品を作る人がアーチストでなく、アーチストとして生きる結果、作品が生まれるということではないのか、と確信したのです。

それから20年余、来年3月定年退職を機にアーチストとして生きることにしました。結果として半年前倒しになりましたが、「LIEF ARTIST」をなります。

上の写真は、抗がん剤で抜けた毛髪(左)と髭(猫はがきの中)。こういうものがLIFE ART作品の材料となります。

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